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2005年12月23日 (金)

足尾銅山 1

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何故このようなところが今でも残っているのだろうか?
その光景をまじかに見たとき寒気がした・・・・

  ↓

 

今から8年程前の2月、管理人は家族で今市の不動産屋を巡っていました。
初めての転勤は家族で・・
3年間の期間限定(よくある口約束)の転勤は半分観光気分!

「通勤は1時間以内ならいいよ!」
地図にコンパスで円を描く。
宇都宮でも良かったがどうせ住むなら、文化があり田舎暮らしが出来る町をと・・
「日光いいね!」
「でも寒いかな・・・」
「じゃあ今市は?」
休日は泊りがけで不動産屋めぐり。 
ちょっと足をのばして足尾温泉庚申の湯に宿泊。
そして、お決まりコースの足尾銅山観光を見学。
当時娘は幼稚園入学前、疲れていたのか半分ウトウト。
説明もないまま誰もいないトロッコに乗り・・・ 
asiodo06 真っ暗な洞窟の中で待ち受けていたのは・・・
寝起きを襲う、目を見開いた不気味な蝋人形たち。
恐怖に慄く娘!誰もいないトンネルの中にこだまする悲鳴!
この日以来、悪いことした時は「足尾銅山に連れてくぞ!」 
と言えば良い子になる娘でした。
3年間は効き目があり、すごい効力。
トラウマにならないといいのですが・・・  

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足尾銅山と言うとそんな懐かしい思い出がありました。

一昨年前仕事で足尾に行く機会があり、松木渓谷の看板が・・・
ちょっと見てみようと車を走らせると・・・
対岸に見えてきた光景・・
そう!ここが本当の足尾の現実であり、歴史そのままの光景!
足尾精錬所跡!(古河鉱業 現古河機械金属)
観光銅山なんてぶっ飛んでしまうインパクトです。
日本の廃墟マニアの羨望の場所。

屋根や壁は亜硫酸ガスで錆び落ち・・・
朽ち果てていくそのままを・・・
まるで映画で見る人類最後の光景。

明治という近代の幕開け、富国強兵に基づく殖産興業振興政策による大量生産時代。 
足尾の人口は大正5年には38,428人と宇都宮に次ぐ栃木県第2位。
足尾銅山の産銅量は全国の39%、まさに栃木県を代表する工業の街だったのでしょう。(昭和48年に閉山)
そしてあまりにも有名な足尾鉱毒事件 日本の公害の原点。 
銅山から出る亜硫酸ガスは山の木々を消し去り、洪水を起こし・・・・
鉱毒は渡良瀬下流地域の水質を汚染し・・・
当時この荒廃した山の裏側では・・・
l15 中禅寺湖や湯川の大自然の中、各界華族の集まりである東京アングリングエンドカンツリー倶楽部の面々は鱒釣りを楽しんでいた。
そしてそのメンバーに古川財閥の虎之助の名前があるのも皮肉である。
もしも風向きが違っていたなら・・・(写真の白い部分が被害にあった山々)今の中禅寺湖はどうなっていたのだろう・・・
公害は1885年渡良瀬川の鮎の大量死という形で現れて以来1980年代まで続いていたとされています。
鉱毒による死者・死産は推計で1064人。主に鉱毒水が井戸水に混入したことによるもの。
古河鉱業が公害被害に対する責任を初めて認めたのは1974年・・・・
そう公害が発覚してからなんと約100年・・・
国も当時、鉱毒が渡良瀬川~利根川~江戸川に流れ込み東京で公害問題が発覚すると、国策である銅の増産が出来なくなる事を恐れて反対運動の盛んだった谷中村を強制廃村させたのです。

そしてその土地に1922年広大な渡良瀬遊水地(谷中湖)を完成させました。
その目的は公害反対運動の拠点となっていた谷中村の運動をつぶす為、
そして足尾銅山から流れ込む洪水を堰き止め、鉱毒を沈殿させる為だったのです。
その国を相手に公害問題を解決する為、
命を掛けて戦った田中正造氏については、また後日。

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コメント

中禅寺と足尾はすごく近いんです。
まさに風向きが違ったら!ですね。
道路も足尾から半月峠の目の前まで来てるんです。
つなげて紅葉渋滞緩和に役立てて欲しいです。
前の記事ですが、レバニラ私も大好きです!!

投稿: 東行 | 2005年12月24日 (土) 09時48分

東行さま
本当に紙一重で近いのですよね。
尾根ひとつで天国と地獄。
すぐ近くまで道路が来てるなら本当に渋滞緩和の為にも、
繋げるべきですよね!

投稿: 爆釣王 | 2005年12月25日 (日) 02時22分

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